2022.07.25 ホテル記事
【支援先レポート】「寄り添う誰かの存在」が子どもたちの力になる ーカタリバよりー
会員の皆さまの宿泊代をもとに、環境・教育・雇用の問題解決に取り組む3つの団体を支援しています。
支援している団体
認定NPO法人JUON(樹恩) NETWORK(以下、JUON)
認定NPO法人カタリバ(以下、カタリバ)
One Planet Café Zambia(以下、ワンプラネット)
今回は「認定NPO法人カタリバ」様よりChoice Guest Club(TM)の会員の皆さまへいただいたメッセージを紹介します。
認定特定非営利活動法人カタリバの三箇山と申します。
2016年より、みなさまからの応援ポイント「choice」を通じて、日本の10代の子どもたちの未来をつくる活動を応援いただいております。
カタリバは「どんな環境に生まれ育っても、日本のすべての10代が、未来をつくりだす力を育める社会」を目指して、2001年から活動しています。2022年現在は、全国6施設とオンラインを通じて、年間約10万人の子どもたちへ多様な学びの機会を届けています。
日本の子どもたちの現状は様々な課題が指摘されています。
子どもの7人に1人が相対的貧困状態であること、ヤングケアラーと呼ばれる家族のケアを主に担っている子どもがいることなどは、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。また、地震や豪雨など毎年どこかが被災地となり、家や親しい人を亡くす経験をする子どもたちもいます。
さらに2020年からはコロナウイルスの流行により、誰もが制限される生活の中、子どもたちもまた度々の休校、行事や部活動の中止、給食は黙食など、安定的に勉強の機会を持つことや友だちとの人間関係を築きにくい状況が続いています。
国の調査では「どこにも居場所がない」と回答した子どもは3年前の調査よりも増え、16人に1人の割合となりました。(令和3年版子ども・若者白書より)
こうした状況に対して、私たち大人ができることは何でしょうか。
カタリバは20年の活動のなかで、「寄り添う誰かの存在」が子どもたちの力になるということを実感しています。
中高6年間応援してきたある生徒が、大学に進学するときに、それまでを振り返ってこういいました。
「カタリバのスタッフは、もう一つの私の家族。たくさんぶつかったときもあったけれど、私のすべてを受け入れて支えてくれました。学校にも家にも居場所がなく、毎日生きることが辛かった私が、今では『私のような子たちの居場所をつくりたい』という将来の夢を見つけることができました」
経済的困窮や災害、コロナ禍、家庭や学校との事情、人間関係など、子ども本人が置かれた困難な環境を簡単に取り除くことはできません。けれど、その子の話に耳を傾け、一緒に悩み、ともに笑い、ときに真面目に将来を考える「誰か」の存在が、子どもの内に隠れている、伸びようとする小さな芽を育て、やがて困難があっても乗り越えていける力になります。
カタリバは、生まれ育った家庭や地域、社会環境がどのようなものであろうとも、すべての10代が、自分自身で未来を切り拓く意欲を持てることを目指して活動を続けています。
それはきっと「世界とまちを元気にする」というチョイスホテルズジャパンの願いとも重なります。
子ども1人ひとりが元気になることで、元気な町や社会が生まれていく。そうであってほしいと願っています。
出典)
内閣府 令和3年版 『子供・若者白書』による統計データ
https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/r03gaiyou/pdf/r03gaiyou.pdf
認定NPO法人カタリバ | https://www.katariba.or.jp/ |
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NewsRelease/ NPOカタリバ、チョイスホテルズジャパンの会員制度 「Choice Guest Club(TM)」の寄付先に決定 |
https://www.katariba.or.jp/news/2022/07/04/37864/ |